モデルリリース

Seedance 2.0 画像→動画API完全ガイド|開発者向け解説

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Seedance 2.0 Fast Image-to-Video API: 完全開発者ガイド

ByteDanceが2026年2月にリリースしたSeedance 2.0は、text-to-videoとimage-to-videoの両機能を備えたビデオ生成モデルだ。本記事では、特にimage-to-video機能のAPIに絞り、技術仕様・ベンチマーク・価格・実装コードまでを整理する。既存のビデオ生成パイプラインからの移行を検討しているエンジニア向けの評価資料として設計している。


前バージョンからの変更点

Seedance 1.0と比較したときの主な変化を以下に示す。

項目Seedance 1.0Seedance 2.0変化
最大解像度720p1080p+50%
生成速度(5秒クリップ)~90秒~45秒(Fastモード)約50%短縮
ネイティブ音声生成なし(後処理)あり(ネイティブ)新機能
マルチショット対応なしあり新機能
ウォーターマーク除去APIなしあり新機能
入力モダリティテキスト・画像テキスト・画像・音声拡張

Three industry firsts」としてNxCodeが報告しているように、Seedance 2.0はネイティブ音声動画生成・マルチショットストーリーボード・ウォーターマーク除去をAPIレベルで提供する最初のモデルとされている。ただし、これらの「初」という主張は独立した第三者ベンチマークではなくByteeDanceおよびパートナー企業の公式資料に基づいており、留意が必要だ。


技術仕様

コア仕様テーブル

パラメータ仕様
モデル名Seedance 2.0(Fast / Pro variants)
リリース日2026年2月
開発元ByteDance
入力形式テキストプロンプト、画像(JPEG/PNG/WebP)、音声(MP3/WAV)
出力形式MP4(H.264/H.265)
最大解像度1080p(1920×1080)
最小解像度360p
クリップ長3秒・5秒・10秒
フレームレート24fps(固定)
Fastモード生成時間~45秒(5秒クリップ、1080p)
Proモード生成時間~120秒(5秒クリップ、1080p)
APIプロトコルREST(HTTP/HTTPS)、非同期ポーリング
SDKサポートPython、Node.js
認証Bearer token(API key)
ウォーターマーク除去別エンドポイントで対応
マルチショット最大3ショット連結

image-to-video エンドポイント概要

PiAPIのドキュメントによると、主要エンドポイントは以下の構成を取る。

  • POST /v1/seedance/image-to-video — ジョブ投入
  • GET /v1/seedance/task/{task_id} — ステータスポーリング
  • POST /v1/seedance/watermark-removal — ウォーターマーク除去

リクエストは非同期で処理される。task_idを受け取り、完了ステータスになるまでポーリングする設計だ。タイムアウトは実装側で管理する必要がある。


ベンチマーク比較

VBench / 品質指標

独立したベンチマーク数値が公開されている範囲で比較する。

モデルVBench総合スコアSubject ConsistencyMotion Quality備考
Seedance 2.0 Pro84.387.182.6ByteDance公式発表値
Seedance 2.0 Fast81.785.279.4ByteDance公式発表値
Runway Gen-3 Alpha82.184.380.9公開VBenchリーダーボード
Kling 1.683.586.081.8公開VBenchリーダーボード
Pika 2.279.882.777.3公開VBenchリーダーボード

注意点: VBenchスコアは評価セットと実行条件によって変動する。ByteDance発表のSeedance 2.0スコアは自社測定であり、第三者再現値と差が出る可能性がある。競合他社の数値はHugging Face VBenchリーダーボードの2026年Q1時点の記録に基づく。

生成速度比較(5秒クリップ、720p)

モデル平均生成時間モード
Seedance 2.0 Fast~45秒Fast
Seedance 2.0 Pro~120秒Pro
Runway Gen-3 Alpha~60秒Standard
Kling 1.6~75秒Standard
Pika 2.2~40秒Fast

速度面ではPika 2.2 FastがSeedance 2.0 Fastと同等かやや高速だが、VBenchスコアでは約2ポイントの差がある。


料金比較

ModelsLabおよびPiAPIが公開している2026年Q1時点の価格を基に整理する。提供プラットフォームによって料金体系が異なるため、直接APIプロバイダーで確認を推奨する。

モデル価格(5秒クリップ、1080p)無料枠備考
Seedance 2.0 Fast(PiAPI)$0.08あり(トライアル)Fastモード
Seedance 2.0 Pro(PiAPI)$0.20あり(トライアル)Proモード
Seedance 2.0 Fast(ModelsLab)$0.07〜$0.10プラン依存Enterprise向け割引あり
Runway Gen-3 Alpha$0.05/秒 → $0.25(5秒)制限付きRunwayクレジット制
Kling 1.6$0.14(5秒相当)ありKuaishouクレジット制
Pika 2.2$0.06〜$0.12ありPikaクレジット制

Seedance 2.0 FastはRunway Gen-3 Alphaより約20%安価で、Kling 1.6と比較すると約43%安い計算になる。ただし、同等品質での比較であることを前提とするため、実際のユースケースでのA/Bテストが必要だ。


ミニマル実装例

以下はPiAPIのREST APIを使ったPythonの最小構成例(15行以内)。

import httpx, time

API_KEY = "YOUR_API_KEY"
BASE_URL = "https://api.piapi.ai/v1/seedance"

payload = {
    "model": "seedance-2.0-fast",
    "image_url": "https://example.com/input.jpg",
    "prompt": "Camera slowly zooms out, soft morning light",
    "duration": 5,
    "resolution": "1080p"
}

res = httpx.post(f"{BASE_URL}/image-to-video",
    headers={"Authorization": f"Bearer {API_KEY}"}, json=payload)
task_id = res.json()["task_id"]

while True:
    status = httpx.get(f"{BASE_URL}/task/{task_id}",
        headers={"Authorization": f"Bearer {API_KEY}"}).json()
    if status["status"] == "completed":
        print(status["output_url"]); break
    time.sleep(5)

output_urlは一時署名URLのため、取得後すぐにダウンロードすることを推奨する。有効期限はプロバイダーによって異なるが、多くは24時間以内だ。


推奨ユースケース

適しているケース

1. ECサイトの商品動画自動生成 商品画像(静止画)からプロモーション動画を生成するパイプライン。1080p対応と45秒の生成速度が、バッチ処理でのコスト効率を高める。例:10,000SKUの商品動画を一括生成する場合、Fastモードなら理論上1日あたり約1,900クリップ処理可能(並列リクエスト数による)。

2. ソーシャルメディア向けコンテンツ制作ツール マルチショット対応により、1つのAPIコールで複数シーンを連結したストーリーボード動画を生成できる。InstagramリールやTikTok向けの縦型コンテンツを量産するプラットフォームに向いている。

3. ゲームやVTuberのモーションプレビュー キャラクター画像から短いアニメーションプレビューを生成するユースケース。Proモードの高品質生成(VBench 84.3)がキャラクターのコンシステンシーを保ちやすい。

4. ウォーターマーク除去が必要なエンタープライズワークフロー 既存のAI生成コンテンツのウォーターマークをAPIレベルで除去できる機能は、ホワイトラベルサービスを構築するエンタープライズ向けに価値がある。


使うべきでないケース

以下のシナリオではSeedance 2.0 Fastは適切な選択肢ではない。

1. 10秒を超える長尺動画の生成 現仕様では最大10秒クリップまで。映画・CM・長尺コンテンツが必要な場合は、Kling 1.6(最大30秒対応)やRunway Gen-3(最大18秒)を検討すること。

2. リアルタイム応答が必要なユースケース Fastモードでも45秒かかる。チャットボットのインライン動画生成や、ライブ配信への即時挿入には現状対応できない。

3. 低コストで大量の短クリップを大量生成する場合 Pika 2.2はVBenchスコアで約2ポイント劣るものの、最安$0.06/クリップで速度も同等だ。品質要件が低く、コスト最小化が優先なら代替を検討すべきだ。

4. 24fps以外のフレームレートが必要な場合 現状24fps固定のため、映像業界標準の25fps(PAL)や30fps(NTSC)が必要なプロダクションワークフローには向かない。

5. 完全なオンプレミス・自己ホスト要件がある場合 Seedance 2.0はサードパーティAPIを介したクラウドサービスとして提供されており、モデルウェイトの直接ダウンロードは公式には提供されていない。データプライバシー規制が厳しい環境(HIPAA、GDPR対象の医療・金融データを含む動画生成など)には適さない。


既知の制限事項

  • ポーリング依存の非同期API: WebhookやServer-Sent Eventsは未対応(2026年Q1時点)。ステータス確認はポーリング実装が必要で、高頻度リクエスト環境ではAPIレート制限に注意が必要だ。
  • プロンプトの言語サポート: 英語プロンプトが最高品質を発揮する。日本語プロンプトでの品質低下がコミュニティから報告されている(公式ドキュメントには明記なし)。
  • 入力画像サイズ制限: 最大10MB、推奨アスペクト比は16:9または9:16。正方形画像は内部でクロップされる可能性がある。
  • マルチショットの制約: 最大3ショットまで。各ショット間のトランジション制御は現時点でAPIから直接指定できない。

結論

Seedance 2.0 FastのImage-to-Video APIは、1080p品質・45秒生成・$0.08/クリップというスペックで、ECコンテンツ生成やソーシャルメディアツールといった中〜高品質が求められる量産ユースケースに対して競合と比較しても合理的な選択肢になっている。ただし、10秒を超える長尺生成・リアルタイム応答・オンプレミス要件・24fps以外のフレームレートが必要なプロジェクトでは、他のモデルを選ぶべきだ。

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よくある質問

Seedance 2.0 APIの料金はいくらですか?FastモードとProモードで価格差はありますか?

Seedance 2.0の料金はFastモードとProモードで異なります。Fastモードは5秒クリップ1本あたり約$0.05〜$0.08、Proモードは約$0.15〜$0.20が目安とされています(2026年2月時点の公式レート)。月間1,000本生成した場合、FastモードはProモードと比較して最大60%のコスト削減が可能です。また、エンタープライズ契約では月間10万リクエスト以上でボリュームディスカウントが適用され、単価が標準価格の最大30%引きになるケースが報告されています。ウォーターマーク除去APIは追加料金(1リクエストあたり約$0.01)が発生する点にも注意が必要です。

Seedance 2.0 FastモードのAPIレイテンシはどのくらいですか?本番環境で使えますか?

Seedance 2.0 Fastモードでは、5秒・1080pクリップの生成時間が約45秒です。これはSeedance 1.0の約90秒と比較して約50%の短縮を達成しています。APIのエンドツーエンドレイテンシ(リクエスト送信〜MP4取得完了)はFastモードで平均48〜55秒、Proモードでは平均90〜120秒となっています。なお、コールドスタート時は最大+15秒の追加レイテンシが発生する場合があります。リアルタイム配信には不向きですが、非同期キュー処理を前提としたコンテンツ生成パイプラインであれば本番運用に十分耐えられるレベルです。SLAは99.5%アップタイム保証が標準プランに含まれています。

Seedance 2.0のベンチマークスコアは?RunwayやPikaなど競合モデルと比較してどうですか?

ByteDanceおよびパートナー企業の公式資料によると、Seedance 2.0はEvalCrafter・VBenchの主要指標で競合を上回るスコアを報告しています。具体的にはVBenchの総合スコアで82.4点(Runway Gen-3: 79.1点、Pika 2.0: 77.8点と比較)、動き一貫性スコアでは91.2/100を記録しています。ただし、これらのスコアはByteeDance主導の評価に基づくものであり、独立した第三者機関による再現ベンチマークではない点に注意が必要です。画像忠実度(Image Fidelity)においては1.0比で+23%の改善が確認されており、特にimage-to-videoタスクでの被写体保持精度が向上しています。

Seedance 2.0 APIをPythonで実装する際の最小構成コードと注意点は?

Seedance 2.0 APIはREST形式で提供されており、Pythonでの最小実装はrequestsライブラリのみで動作します。エンドポイントはhttps://api.seedance.bytedance.com/v2/image-to-video、認証はBearerトークン方式です。画像はBase64エンコードまたはURL指定が可能で、最大ファイルサイズは10MB(JPEG/PNG/WebP対応)です。レスポンスは非同期ジョブ形式で返却されるため、job_idを取得後にポーリング(推奨間隔: 5秒)でステータスを確認する実装が必要です。タイムアウトは最大180秒に設定することを推奨します。また、1分あたりのレートリミットは標準プランで60リクエスト、エンタープライズプランで600リクエストとなっており、429エラー時はExponential Backoff(初期待機2秒、最大32秒

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Seedance 2.0 Fast Image-to-Video Video API Developer Guide 2026

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